【症例3.変形性膝関節症part.3】
- 大井川 壘之介

- 37 分前
- 読了時間: 3分
皆様、こんにちは!
スポーツプラス、スタッフの大井川です!
前回の投稿では、変形性膝関節症・アスレティックリハビリテーションにおける訓練前期の基礎的なエクササイズをご紹介しました。
(まだご覧になっていない方は、ぜひ前回の記事も参考にしてくださいね🍀)
さあ!いよいよ次のステップ、訓練後期に移行していきます!
訓練後期(日常生活動作の改善〜スポーツ復帰)の焦点
このフェーズは、痛みがほぼ無くなり、関節可動域や基礎筋力が回復してきたことを前提とします。
訓練後期の目的は、日常生活動作(ADL)をさらに快適に行えるようにすること、そしてスポーツ活動への復帰を目指すことです。
ここでは、実際の動作に近い、立った状態でのトレーニングや体幹との連動を意識したエクササイズをご紹介します!
下半身の筋力強にも役立つ、この冬にかけてピッタリの種目がたくさんありますので、ぜひ参考にしてみてください◎
◎ ヒップアブダクション(股関節外転)
・目的: 膝関節の安定に重要な、股関節周囲筋(特に中殿筋)の強化。
・ 方法: 横向きに寝て、上側の足を体幹から一直線のまま、ゆっくりと天井に向かって持ち上げる。
・注意点: 骨盤が後ろに倒れないように、体幹を固定すること。膝を曲げずに行う。
・△ 左右15〜20回×2〜3セット

◎ ハーフスクワット
・目的: 立ち座り、階段昇降に必要な大腿四頭筋、大臀筋の実用的な強化。
・方法: 足を肩幅に開き、椅子に座る手前(膝が90度未満)までゆっくり腰を落とす。膝がつま先よりも前に出すぎないように、お尻を後ろに引くことを意識する。
・注意点: 痛みが出ない範囲で行う。膝が内側に入らないように(ニーインしないように)注意深くコントロールする。
・△ 10〜15回×2〜3セット

◎ シングルレッグ・スタンス(片足立ち)
・目的: 歩行時の片足支持期(片足で立っている瞬間)の安定性向上、膝周りのインナーマッスル(安定筋)の活性化。
・方法: 何も支えずに片足で立つ。慣れてきたら、目を閉じたり、不安定なマットの上で行ったりする。
・注意点: グラつきを最小限に抑え、股関節の真下に膝、膝の真下にかかとがある状態を意識する。
・△ 左右30秒キープ×3セット

◎ ステップアップ/ステップダウン
・目的: 階段昇降や、スポーツ時のジャンプの着地など、重力に抗する筋力(遠心性収縮)を強化し、衝撃吸収能力を高める。
・方法: 10〜15cm程度の台や低い階段を用意する
ステップアップ: 力を入れて一歩で上がる。
ステップダウン: 上がった後、膝の痛みに注意しながらゆっくりと元の位置に降りる。
・注意点: 降りる際に、膝で衝撃を受け止めすぎないよう、股関節と足首も連動させてクッションのように使う意識を持つ。
・△ 左右10回×2セット

変形性膝関節症のリハビリテーションは、地道なトレーニングの積み重ねです。しかし、「痛みが取れた」だけでなく、「痛みの出ない、正しい動作」を再獲得することで、生活の質(QOL)は格段に向上します。
訓練後期のエクササイズは、負荷が高くなる分、痛みに十分注意しながら行ってください!!もし痛みを感じる場合は、無理せず専門家に相談しましょう。
次回は2025年の総まとめ!
いよいよ今年最後の投稿になりそうです、、、
ぜひお楽しみに!!




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